論文執筆専用MarkdownエディタZettlrは革命を起こせるか?

今回もMarkdownネタです。論文執筆もMarkdown環境に移行して、(少なくともソフトウェアの動作は)さくさく論文を執筆しています。


さて、突然ですが論文執筆のために設計されたMarkdownエディタがあることをご存じですか?
今日は、そんな革命的かもしれないMarkdownエディタZettlrを紹介します。ちなみに、私が調べた限り日本語の記事はこれがはじめてです。

https://www.zettlr.com

前回紹介したAtomはそもそも文章執筆用ですらないため、論文を書けるようにするために設定項目が多く非常に設定が煩雑でした。今回紹介するZettlrでは論文執筆用のマークダウンエディタなので、複雑な設定をせずにすぐに使い始めることができます。

このソフトウェアは2018年の12月にVer. 1.0がリリースされ、つい先日 Ver. 1.1にアップデートされたばかりの非常に新しいソフトです。ドイツの社会学者の方が個人で開発しており、オープンソースかつ無料で使用することができます。

Zettlrは論文執筆のことを「わかってる」

論文執筆のことをよくわかっている人が作ったエディタなので、目的が合致すればこれ以上のものはないと思います。
それではZettlrの特徴について説明します。

プロジェクト単位での書き出しにデフォルトで対応している

Zettlrも文書変換ソフトウェアであるPandocを利用してMarkdownからWordやPDF形式に変換するのですが、Zettlrで設定したプロジェクトから複数のファイルを結合して書き出すオプションに対応しています。
コマンドラインからPandocを用いて複数ファイルを結合して出力することも可能ですが、割と複雑な操作が必要になります。
一方でZettlrではプロジェクトを設定しこれを1つのドキュメントとして書き出すことが可能です。

執筆単語数がグラフに表示される

執筆記録は非常に重要なので、執筆量の可視化というのは非常に重要な機能だと思うのですが。この機能がついているテキストエディタは非常に珍しいです。
Zettlrでは、ファイル毎に目標単語数を設定して到達度を可視化できるだけでなく、下図のように日々の執筆量の可視化も可能です。Excellent!

ファイル毎に目標文字数の管理が可能
日々の執筆量の可視化が可能
日々の執筆量の可視化が可能

タグ検索が可能

一般にマークダウンでは#の後に半角スペースを入れて見出しを表現します。さらに、Zettlrでは半角スペースを入れない場合タグとして認識され、クリックしてRootフォルダ以下の検索に用いることができます。

引用機能

Zoteroを使用している場合は、BibTeXファイルを指定することで、[@著者 年]とうの書式で簡単に引用することが可能です。

折りたたみにももちろん対応

AtomやVS codeも対応していますが、便利な折りたたみ機能がデフォルトで入っています。

細かいところに不便はあるが、今後の展開が楽しみなエディタ

一方、海外製の個人開発のエディタということもあって、現在のところ日本語の文章を扱おうとすると微妙な不具合が生じます。
具体的にいうと、カーソル位置をIMEに正しく送信できていないようで、変換候補リストが入力文字に被ってしまうため、日本語入力はストレスが高いと思います。

日本語変換の不具合: 入力文字に変換候補リストが被ってしまう